寺の本尊である薬師如来坐像は、寄木造で、像高は83cmです。 穏やかで、均整の取れた温雅な姿態、浅く流麗な衣文等、典型的な平安時代末の様式を示しています。
口伝によると、霊亀年間(715〜717年)に明石浦の漁師刑部定国が海中より薬師如来像を引き上げ太寺山に安置し、 かわりに太寺山にあった薬師如来像をもらい高家寺に奉ったとされています。
薬師如来は東方浄瑠璃世界の教主で、菩薩の時に12の大願を立てたとされ、この世門における衆生の疾病を治癒して寿命を延べ、 災禍を消し、衣食などを満足せしめ、かつ仏行を行じては無上菩提の妙果を証らしめんと誓い仏と成ったと説かれています。 中でもその7番目の願いに「病のものも私の名前を聞けば患いが除かれる」とされ、多くの民衆から信仰されてきました。 瑠璃光を以て衆生の病苦を救うとされており、無明の病を直す法薬を与える医薬の仏です。 右手は施無畏印、左手は与願印で薬壷を持たれています。
お薬師さまに会える御開帳法要は、8年に一度の文化の日だけです。
◆ 2012年11月 3日の、この貴重な御開帳法要のようすはこちらをご覧ください。
◆ この年は明石城築城400年・小笠原忠正公350回忌、太寺廃寺塔跡修繕事業完成、明石市施行100周年を記念してのご開帳法要です。
◆ 2019年11月 3日の「薬師如来」 御開帳法要のようすはこちらをご覧ください。
◆ 次回のご開帳法要は、2027年11月3日の予定です。